DVから逃げてきた当時のリアルな話

DV関連

このページでは、DVの渦中に居た時に
私が知りたかったことの一つ、逃げてきた時のリアルな話を書きます。

前提~どんな状況だったのか~

夫は、結婚する前は、ただ面白く優しい男性でしたが
一緒に暮らすようになり、割と気が短いのかな~と思うことはあったものの
そのまま何となく結婚しました。

やがて子供が出来て、妊娠中に偶然、夫が浮気していることを
知ってしまいました。
(開きっぱなしの携帯の画面に彼女と思われる方のメッセージが…)

それでも、お腹には夫との間に出来た赤ちゃんが居ます。
私は知らなかったことにしようと思い、そのまま元気な子が生まれました。

生まれたばかりの頃は、夫もとても喜んで嬉しそうにしていたものの
赤ちゃんのお世話は忍耐が伴うことが多いものです。
夫は、短気な面もあり、すぐ怒るようになっていきました。

それが徐々にエスカレートしていき、いまから振り返れば
明らかにDVと分かるようなことを次から次へとされるように…。

たとえば、背後から蹴られるとか、グーで体を殴られるとか、
怒鳴り散らされて家を出ていけと言ったり自分が出て行ったり、
誰の金で生活できていると思うんだ!と、よくあるセリフを吐かれたりw
首を絞められる、物を投げてくる、挙句の果てには刃物を向けて脅してくる…
軽く思い出しただけでもこんな感じでした。

どう考えても普通じゃないよな~と思うようになった私は
夫が居ない昼間に、ネットや図書館で関連することを調べ始めました。

その頃に私が知りたくて、探してもなかなか見つからなかったことを
ここに書いておこうと思います。
私は、リアルな情報が欲しかったのです。型通りのアドバイスではなく。

そもそもどうしたらよいのか

見出しの通り、当時の私はその方面の知識は一切なく
自分が置かれている状況は、周りでも聞いたことのある状況ではありませんでした。

嫌だな~とか困ったな~と思っても、
そもそも、だからと言ってどうしたらよいのか
全く見当がつかなかったのです。

実家からは遠く、仕事をするどころか探すことにすら
夫は否定的だったので(そんなに稼ぎが多かったわけではないのに)
専業主婦でしたから、友人どころか知り合いすら居ない状況でした。

ただ、ネットでも本でも「周りに相談できる人がいなければ
公的機関に相談するべき」と同じようにアドバイスされていたので
とっっっても勇気が要ることではありましたが
夫が居ない日中に、関連の公的機関の相談窓口に電話をしてみたのでした。

すべては、そこから物事は動き始めました。
知らなかったことも、わたし自身はもとより生まれたばかりの子供にも
よくない状況であることも、色々と知る事も出来ました。

当時の私の状況

勇気を出してかけた電話では、やはり型どおりというか
「それはDVですよ。DVは治るものではないから、早く逃げなさい」
というアドバイスをいただきました。

でも見出しの通り、当時の私には生まれたばかりの赤ちゃんが居て
仕事もなく実家からは遠く、知り合いも友人も身近にはいない状況

そうは言われても、不安で動くことは出来ませんでした

だから、どんなに嫌だなと感じても
私さえ我慢していたら「夫婦と子供の3人の生活を続けていける」と
思うようにしていた
のです。

きっかけの話

しかし、ある日、子供がグズって泣いていたら夫の機嫌が悪かったのか
イライラした様子に火がついてしまい、全ては私が悪いように言われ
物を投げられた時、まだ赤ちゃんの子供の近くまで投げたものが
飛んでいったことがあったのです。

それを目にした瞬間、私は「どんなに苦労しても逃げた方が良いだろう」
と、思えるようになったのでした。

もしもあの時、夫が投げたものが赤ちゃんの目に当たって失明したら?
当たり所が悪くて命さえなくなってしまっていたら?
そう考えると、もう同じ部屋にいることすら怖く思えてきたのです。

逃げたときのこと

実家に連絡をしたら、すぐに帰ってくるように言われ
共働きでキャリアもある両親は直ぐに休みを手配することは出来ないからと
少し多めの旅費を直ぐに私個人の口座へ振り込んでくれました。

ありがたくて、今まで耐えてきたことが溢れるように
しばらく涙が止まりませんでした…。

とにかく私は、赤ちゃんと自分の身の周りの最低限のものを持って
両親が振り込んでくれたお金を引き出し、新幹線と電車を乗り継ぎ
ほとんど1日がかりで移動して実家へ戻りました。

道中、帰宅した様子の夫からは何度も何度も着信が入っていたので
私は携帯の電源を切り、子供を抱きしめて涙をこらえながら移動を続けました。

実家に着いた頃には既に夜。
心配してくれた両親も早めに仕事を切り上げて在宅して待っていてくれました。
両親の顔をみた瞬間、私は安心したのか涙が止まらなくなったのですが
母も泣いていて、父は開口一番「体は大丈夫なのか?」と聞いてくれました。

幸い、赤ちゃんは移動中ほとんど寝ていて、ずっと抱っこしていたせいか
グズることもなく良い子でいてくれて助かりました。
少し多めの荷物を持っていたこともあり、周りからはチラチラ見られていたけど
その時の私は、子供と二人、ただ安心できる場所へ行きたい一心だったので
あまり気になりませんでした。

逃げた後の話

実家でしたから、自分の部屋はまだありましたし、生活することに困ることは
特にありませんでした。

ただ、赤ちゃんに必要なものや自分の着替えや服も最低限しか持ってこなかったため
翌日は母が車で必要なものを買いにつれていってくれました。

逃げてきて、実家に戻ってきたこの時ほど、両親の存在をありがたいと思ったことは
それまでの人生で、ありませんでした。

私には実家も両親も居たので、逃げたあとは特に生活にこまることもなく
ただ、夫や別に暮らしていた夫の両親との話をしなくてはいけないことは
苦痛で大変な事でした。

そして、逃げた後に気付いた困ったことや不安だったこともあったので
別の記事に書いてみました。気になる方は、下記の参考記事をどうぞ。


以上が、私の当時のリアルな状況です。

上記について、また個別に詳しく記事にする予定です。
もしよろしければ、また読みにいらしてください。

正に今困っている方の参考になれば、嬉しいです。